CO2濃度計は国産メーカーを！二酸化炭素による人体への影響

人体に影響を与えるCO2濃度とは？

3％程度のCO2濃度だと、呼吸量が増えるだけで大きな影響はありません。しかし、特殊な環境（潜水艦など）で閉鎖性が高い空間だと、2％程度のCO2を長期間にわたって呼気することがあります。その場合、人体の酸塩基平衡の崩壊が起こる可能性が高いです。

そして、さらに濃度が高くなると、自覚症状を伴う異変が出現します。4％のCO2濃度では、頭痛・めまい・耳鳴り・除脈・血圧上昇などの症状が現れる可能性があります。さらに濃度が高くなって6％になると、嘔吐や悪心、そして8％になると精神活動の乱れや呼吸困難に陥る人もいます。

10％に達すると、中核神経系の機能が低下して意識がなくなり、呼吸中枢・循環中枢の麻痺が生じます。さらに濃度が増すと、生命に関わる問題となる可能性が高いです。また、9％以上になると神経毒として作用する可能性があり、やはり生命に関わるという指摘もあります。

CO2濃度よりも酸素欠乏が問題

CO2濃度が高くなればなるほど、人体には何らかの影響が出ます。しかし、そもそも二酸化炭素は体内で代謝活動の結果として生み出されるものです。問題となるのは二酸化炭素の濃度よりも酸素欠乏で、空気中に二酸化炭素が放出されるとそれに伴って酸素濃度が低下することに原因があります。

酸素濃度が10％を切ると生命活動に影響を及ぼし、4％未満になるとごく短時間で生命に関わる恐れがあるのです。実際にあった事故などの二酸化炭素中毒でも、酸素欠乏が影響している可能性があります。

麻酔作用も大きな影響を及ぼす

二酸化炭素自身の作用で問題となるのは「麻酔作用」です。高濃度の二酸化炭素には麻酔のような作用があり、呼吸中枢を麻痺させることがあります。

意識をなくしても呼吸中枢に影響を与えず酸素濃度がある程度保持できればいいのですが、呼吸中枢が麻痺して呼吸が停止すると非常に危険です。