OHPってご存じ?
プロジェクターがなかった時代のプレゼンの必須機器。今や使ってる所(人)なんて皆無でしょう。
ところが、ごく一部のとある業界ではこのOHPが現役バリバリで働いています。
それは「リキッドライトショー」という業界。
ライブなどの照明技法なんだけど、1960年代ごろからアメリカを中心に流行ってたらしい。そんなアナログ的なライティング技術がデジタル全盛の現代で再ブームとか。興味ある人はググってみてね。

今回の仕事はそんなリキッドライトの日本の第一人者「大箱屋」の大場さんからの依頼です。
リキッドライトショーにはOHPは必須なのですが、そのOHPが手に入らない!!もうどこも作っていないのですね。eBayやヤフオクで探したり、リサイクルショップをチェックしたり。

今回の依頼内容は、手に入れたジャンクOHPのオーバーホール。
OH前はこんな感じです。


スイッチ類なし、ファンとライトの両方にACコードをつないでとりあえず動きますよという状態でした。 写真は既にACコードを切断した後。

OH方針としては、
1.ACコードは一本にする。
2.ファン用とライト用のスイッチは別にする。
これだけです。

使うスイッチは昔ながらのこんなスイッチ

元々のスイッチ部分のパネルは再利用できないので捨て。
今回は白に塗装済みのアルミパネルを使いました。
時間あれば本体色に合わせるとかいっそのこと全部を塗装しちゃうとかもありますが、時間の関係でその辺はこだわらず。。。

切断したアルミ板を元々の穴を隠す様に本体に仮止め
φ3.3mmの穴をあけて、ブラインドリベットで固定!
ボルト&ナットという手もありますが、ばらす必要のないところはブライドリベットが簡単で確実です

スイッチ部分

電源引き込み部分

配線はリングスリーブを使ってしっかり接続

内部配線完了です。
スイッチは操作者から向かって左をファンに、右側をライトにしました。
理由は、ライトは消しても冷却の為にファンはまわしっぱなしにすることがあるから。

安全の為にファンがONの時だけライトがONにできるとかも考えましたが、もしかしたら、大場さんが、ファンOFFでライトONとかもするんじゃね?って思ったのであえてこうしました。
ファンOFFでライトONでオーバーヒートでライトが切れる!とか煙が出てくる!!とか出火するとか!!!!そおゆうパフォーマンスもあるかも。
ライブハウス燃やしてもPL法で訴えないでね。

動作確認
OK

というわけで、OHPのオーバーホール完了です。
実はもう一台頼まれてる。

作業手順はこんな感じ
1.分解して調査、使える部品、使えない部品、新たに購入する部品はなにかとか
2.部品購入(手配)、今回はモノタロウで注文
3.本作業

実際に手を動かすのは半日程度、部品手配とかあるので期間としては1週間ぐらいです。
時間と予算があれば本体全体のクリーニングや塗装等もやれますよ~